SABICイノベーティブプラスチックス、Exatec*社の自動車用ポリカーボネート・グレージング向け 世界最高水準の耐傷付き性評価設備を発表

SABICイノベーティブプラスチックスの100%子会社で自動車市場向けの先進的なポリカーボネート グレージングシステムを開発するExatec社のスティーブン・シュラー最高技術責任者（CTO）は、 「SABICイノベーティブプラスチックスは、環境負荷の低減、スタイリング向上や空気力学の適用及び 重量軽減による大幅な燃費向上に寄与するPCグレージングの性能向上に取組んでいます。しかしPC グレージングの有効活用には、長期的な耐摩耗性や耐スクラッチ性が求められます。最新の研究開発設備は、 包括的なExatecグレージング試験、評価サービス、技術革新への継続的な投資と結合し、当社のグレージング 分野における業界リーダーとしての地位を固め、現在の最高技術を活用することで顧客サポートを促進する ことでしょう。」と述べた。

表面品質を測定する最新の研究開発能力

Exatec社に籍を置くSABICイノベーティブプラスチックスのエンジニアや樹脂技術者から成る専任チームは、 最先端の試験および分析機器を駆使し、ウエットコーティングおよびウエット／プラズマの両方を用いた コーティング技術によるPCグレージングの表面摩耗の影響を評価している。この他にも、テーバー摩耗試験機、 ナノインデンテーション（薄膜の硬度測定）試験機、光学イメージング装置、表面形状測定機、 実車ワイパー試験スタンドに加え、速度や圧力の制御が可能で様々な種類のブレードや気象条件を試験可能な 実験用ワイパー試験スタンドなどがある。

またExatec社は、耐候性、毎週の洗車や後部ワイパーの使用による影響といった樹脂ガラスに関する 重要データを収集するため、自社の試験車両を用いた長期間の路上評価も実施している。Exatecチームは、 スクラッチ（引っかき傷）や摩耗が発生するメカニズムを数値化し、市販車のデータと顧客の経験との 相関関係を分析することで、自動車業界のニーズに対応している。

シュラーは、「当社は、10年以上前に、自動車メーカーに向けて初めてPCグレージング・ソリューション を開発した企業の1社であり、最先端のプラズマ・コーティング技術をはじめとする当社の革新的な技術は 業界を牽引し続けています。当社の新たな耐スクラッチ性および耐摩耗性に関する評価能力の拡充は、 より先端的な分析と最適化を通して世界の自動車メーカーが求める仕様に適応するPCグレージング・ ソリューションの実現に向けた当社の取り組みを示すものです。」と述べた。

* SABIC Innovative Plastics IP BV の商標です。